事件のあったこの六日間のうち何度か、場合によっては一日に数回彼の住居に足を運んだ。もちろんウラをとれればという期待からの行動である。
 この末技という男は学校から電車で(二度ほどの乗り継ぎをして)一時間ほどかかる場所にアパートを借りて住んでいた。一人暮らしであれば証言の多くを求めるのは難しいだろうとふんでの行動だったが、睨んだとおり一度として在宅してはいなかった。
 そのことを話す私はまるで鬼の首でも取ったかのように嬉々としていただろう。
 「居留守かもしれないよ」などととぼけてみせるので電気メーターの話をしてやった。在宅か不在かの目安は電気メーターの回転速度だと聞いた事がある、それを真似ての判断だ。
 「犯罪者ですねまるで」そう言われて顔に火がともったように熱くなった。むしろ冷静になったといってもいい。
 探偵気取りでストーカーのような行動をとっていたとは、ミイラ取りがミイラとはこのことだ。狼狽しながらも私は続ける。
 次の材料は幾分弱いが、こんな人気のない廃村のような場所に来た事だった。拉致監禁の場所としてこの辺りを選んだのではないかという推理だったが、これは口に出す寸でで飲み込まれた。というより一旦冷静になってみればいままでの言及すら意味をなしていないんじゃないかと思い至ったのだ。
 振り返れば末技は一方的に質問をして、私はそれに応えるのみだったような気がする。
 口を開けばその分こちらの分が悪くなってゆく気がした。
 「参ったな。そこまで落ち込むようなことを言ったつもりは無いんだけど」
 いや。君のせいではないんだ。私自身の思い違いに恥ずかしくなっているだけなんだ。
 「気が立ってたから言葉を選べなかったんだ。ご免。言い訳がましくなるね」といって申し訳なさそうに笑った。
 それがどうしても腹が立った。一方的に突っかかっていった私を糾弾すればいいんだ。そういうところが人を見下しているようにしか私には思えないんだ。
 彼はこちらに背を向けたまま淡々とした口調で話しかけてきた。
 「なんのつもり?」と一言。
 まさかばれたのだろうか。だとしたらいったいいつから。そんな考えを巡らせていると、そのような考えを見透かすように彼は言葉を続けた。
 「学校を出たときからばればれだったよ。それにしても、ここまでつけ回してくるとは思わなかったけど」
 そこまで言い終わると彼はやっとこちらへ振り返った。
 彼は屈託のない笑みを貼り付けたような顔をしている。実際に彼を汁人物はみな「無害そうな小動物」といった印象を持つだろう。
 だが私は彼に対して不気味さと胡散臭さを感じていた。
 彼の問いに対して「事件の調査をしている」とだけ言った。同じ学校に通う者ならばこれだけでおよそ伝わると踏んだ。
 「高校生探偵だ」そういって目の端をゆるめた。
 彼はそのまま事件の概要を訊ねてきた。しらばっくれるつもりにしか思えなかったが、私は律儀に応じた。
 「うちの学校の女生徒3名が失踪した」
 「それで、僕に何か関係があると」
 図星だった。彼は事件の起こった次期全てにおいて学校を休んでいた。我ながら呆れるような推理、と呼ぶのも憚られるような関連づけではあるが、どんな些細なことでも可能性があるなら賭けてみたくなったのだ。
 「失踪事件が三件連続って、新聞にも載ってていいレヴェルの事件じゃないの?」
 親が捜索願いを出し渋っていることと、それに関して教師陣が事を穏便に済ませる腹づもりが有る事を話すと彼はまるで似合わない嘲笑を浮かべた。まるで「ああ。それ、知ってる知ってる」と言ってるように思えた。
 
 私は思考するのが偏執的に好きなのかも知れない。
 どんなものにでも意味があると思いこみ、その意味をくみ取ろうとする。それ自体は間違いでもないのかもしれないが、考えすぎれば深みにはまるという奴で表層的な物では満足できずにアナグラムだ暗号だ、韻だ、シンメトリーだとそういうくだらない、本当にくだらないことにまで手を出して時間を無駄にする。
 抽象的な絵の意味を考えるのも哲学を考えるのもその行為と大して変わりはしない。
フェルマーだって同様だ、最近解き明かされてはいるが17世紀にかのような解法があるとは思いにくい。というよりも解法の一部分だけでも17世紀では大発見に値するだろうに、それすら余白の都合で全カットとはフェルマー氏も大人げないだろう。
 私が思うに、最近の解法はフェルマー氏のそれとは違うのではないかと思う。といっても地下を一直線に進むのと、地上の電車を何本も乗り継ぐ程度の違いでしかないと思うが。
 なぜこのような思考遊びを必死で行っているかというと、自分の正当性を暗示させるためだ。
 後付の理由をでっち上げるとは我ながら愚かしいとしかいえないが。突発的なストーキングを行っている後ろめたさをぬぐい去るにはこういう思考にはまるしかないように思えた。
 笑えるぐらいに愚かしい。
 相も変わらず私とホシは20メートルほどの距離をあけてあぜ道を歩いている。
 季節が秋でよかったと本当におもう。虫の鳴き声がなければ私はとっくに気取られていただろう。
 それほど街の雑踏から縁遠い場所だった。駅から出て20分ほど歩き通しだったがコンビニの一軒すら無い。
 さっきも考えたのだが、ここは本当に都内なのだろうか。
 幅が5メートルしかない程度の川にかかっている橋に足をかけて、彼は立ち止まった。
 

続く
 これはフィクションである。そう書かなくてはこれがまるで私が書いた文章か、書かされた文章か分からなくなる。
 だからこうして明文化してみたわけだ。
 私が文章を書くにあたってまず気を付けたのは、難しい単語を極力使わない事である。
 断っておくと私は難しい言葉が好きである。なぜならばまるで自分の頭がよくなったかのように感じられるからだ。
 だが得てしてそのようなことは、下らぬ……まあ憧れ混じりの妄執だったりする。難しい言葉を使うものも愚か者も同様に訳のわからぬことをいう。それについてはまず疑いようがない。
 などという思考放棄に近しいことをしている間に辺りの景色は暮れ、赤々と照っていた空には光の点がまばらに散っている。
 普段の学校帰りならば降りるはずの駅を通り過ぎ、二度ほど乗り継いだ先は、本当に都内か訝しんでしまうほどの寂れた無人駅だった。
 周囲は見渡す限りの田畑に覆われ、道路はひび割れ放題となっていた。
 なるほどこれならば。と勝手に納得してみた。
 私は今。勝手に単独で、至って何の因果関係も証拠もないままに最近起こっている事件の『ホシ』とおぼしき人物を尾行している。

続く
先に断っておくと、フィクションです

−−−−−−−−−− キリトリ −−−−−−−−−−−

奴に無学を指摘され、こともあろうに本でも読んで教養を養ったら、などと云われた。
 奴の言に従うのはいささか癪ではあるが、幾ばくか自身の教養のなさには不満を持っていたところだ。今回に限ってはあの活字中毒に倣うことにする。
 駅の近くにある全国チェーン展開している古本屋にわざわざ足をはこび、文庫本を物色するものの何にどう手を付けるべきかさっぱりわからない。
 目線を右往左往させ、さぞ挙動不審であったろう私は、背の高い本棚の一角を乗っ取る様に、わざわざ表表紙をこれ見よがしに見せびらかすように陳列された本数冊に目を付けた。
 どっかで聞いたような作者名がその冊子数冊には大きく刷られ、ははんここに並ぶこれらは有名な作家数人の代表作・・・そのものか、などと簡易な感想含みの推測を巡らしてしまった。
 だがしかし、これはよき巡り合わせ。
 ついぞさっきまで買わずに帰ることさえ考えたのだ。有名な作家、しかもその代表作となれば買わざる理由など無い。
 こういうものは形式張ればなおさらよい、私が選んだ物はおあつらえ向きに重版の、ハードカバーと為った。
 題目など気にせずに手に納めたが、改めて見てみれば「こころ」などといういかにもな題字。表紙をめくり、作者を確認すると「大正を代表する文豪」などといううたい文句があった。これだ、これだ。
 私は偶然に感謝して、この嵩張る連れ合いをレジスターに持ち込んだ。
 店員の男の対応はお手本通りの心のこもらないもので、普段なら気にならないものだが知性人を気取ったつもりの私には滑稽に映った。
「800円になります」
 思ったより高い物だ。
 こういった本の、というよりも本の値段相場など全く知らぬ私は使い古しのましてや紙を連ねたものなど食料品より高いわけがないと思ったが、絵画などのような芸術品と同列に考えればそこそこ値が張るのも(無論機械刷りで大量生産されたことを考慮に入れた上で)当然かと得心した。
 財布を開き、1000円紙幣の束に目を遣ると数枚の新札にまじって1枚の旧札があることに気づいた。
 財布の調和などを気にして、私はその旧札を店員に差し出した。
ISBN:4840238790 文庫 入間 人間 メディアワークス 2007/06 ¥578

俺はこれを読んだとき「ああ、よく言えば今風かな?」というかなり否定的な感想を持った。

それからしばらくして
知り合いに一人、「嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん―幸せの背景は不幸マジ面白い!!」
って絶賛するものがあらわれた。

俺はそうは感じなかったが、普通の人は面白いのかな?と思って。
結構な人に貸して読ませて感想を求めたが、肯定的な意見の人間はあまりいなかった。


そんな作品。

ご愁傷様 俺!

2007年11月23日 読書

未来日記 (1)

2007年4月10日 読書
ISBN:4047138398 コミック えすの サカエ 角川書店 2006/07/21 ¥567

昨日本多君と電車までの時間つぶしに立ち寄った本やで勧められて買いました。

ほかにもDMCとかP2とか勧められたけどw

なんだかんだで、3巻まで一気に買っちゃったお。
由乃かわいいよ由乃wwww

とりあえず主人公コンビは明らかに残虐非道ですっと。
これもなんだかんだで皮肉ったエンディングが用意されてそうだなぁと邪推したり。

いや、まあよく考えてると思います。
僕は好きです。
ISBN:4063491676 コミック たかしげ 宙 講談社 ¥590

まあ、最近買い始めた漫画です。
こういう異形系ヒーローはいつになっても憧れです。

プレリ行ってきました。
シールドは1−2でドロップ、強いと思うんだけどシールド初心者の俺には組むの難しかった。
で、ドラフトは3回戦終了時点で締め切りとか言うかなり虚構・・・もう少し遅くまで募集してくれるならシールドのほうも続けられるのに。

プレリ、思ったより面白いイベントじゃなかった。
いやそれなりに面白かったんですけどね、期待が大きすぎた・・・とだけ言っておきましょう。



まあ予想通り島津さんは来ませんでした。
M.S君も最近大会では顔を見ませんな、お仕事忙しいのか?



まああれです、知り合いいねーとマジで疲れる〜にゃー
ISBN:4063721310 コミック 曽田 正人 講談社 ¥530

今もっとも熱い漫画だと思います、今月からのくだりがメチャメチャ熱い。

とまあそんなことを書きたいんじゃないです。
重要なのはこれの11巻でカペタがオーディションで全く同じマシンを使って志波ってのと対決するわけですよ
カペタは今までカートに恵まれなくて技術だけでなんとか勝ってきたので、同じマシンならまず負けないという話の流れんですけど。

まあ案の定負けるわけです
そこで「負けた・・・志波に同じマシンで」って言う台詞があるんですが、ゴロ的に

「負けた・・・○○(白い生き物の苗字)に同じデッキで」っていうのが浮かんできました。
まず負けないし、デッキの志向が異なるのでありえませんけどね。
でも俺結構ビートダウン好きだったりする、プレイングの方向性違うからめったに使わないけど
ISBN:4253210139 コミック 施川 ユウキ 秋田書店 ¥410

なんか思ったより出るペースが早し、最近本の購入量が異常に増えてきた。

漫画に至っては、漫画喫茶できるんじゃねーか?ってくらいです。


それはさておき

今回もブラックギャグ炸裂、一番面白いネタは・・・まあ拾ってくれるかわからないけど
白い生き物に変なこと言われたので、書くだけ書いてみよう
ISBN:4253231632 コミック 下口 智裕 秋田書店 ¥560

山下君は女の子にしか見えませんけど〜

いやいや、双子に萌えが無い分山下君がマジ萌えですわ


木崎とか相手にならないっすよ
ISBN:4840113181 コミック 岡本 一広 メディアファクトリー ¥540

社会人になって朝から晩まで働いてる人を見ていて思うんです。

趣味も家庭も無くてどうして生きていられるんですか?



バイト先の店長の話です。
ISBN:4091273416 コミック 小笠原 真 小学館 ¥410
ISBN:4253231616 コミック 下口 智裕 秋田書店 ¥560

双子の見分けをつけるためにネクタイピンをヘアピンにするシーンがあった。
重くないのかな?と思った。
結婚式のときにネクタイピンを使ってたので試してみた・・・
俺が装着したわけじゃ無いっスヨ

「あんま違和感は無いな、重たくない?」

「重いよ」


・・・トキメカねぇ〜

これからバイト4時には帰れるといいな。

I田&I川君へ

2006年11月9日 読書
I川君に借りた《占術の岩床/Scrying Sheets(CSP)》を返せる機会があるならぜひとも返したいね。
そんな理由で山形行くかな〜。
ファイナル予選あるし。

俺も足次第だぜ!
誰かひろっていってつД`) タスケレ !!

−−−−−−−−−− キリトリ −−−−−−−−−−−
今日もバイト。
俺はメイド喫茶でメイドとして働いてい居る。
昨日は初めて制服を洗濯した。
あんなヒラヒラな服を洗ったことは無いのでどうやっていいか迷った。
もうすぐツンデレサービスがはじまる。
どうやったらツンデレって上手く出来るのでしょうか?
教えてえらい人。

いばらの王 (1)

2006年10月9日 読書
ISBN:4757713800 コミック 岩原 裕二 エンターブレイン ¥651

みんなはどんな基準で漫画選んでますか?
 アニメ化 知り合いの薦め 売り上げ

大事なことですよね〜
俺の場合は作品が

「俺ってマジ面白いぜ読んでみろって」

って言ってくるんです。



あ、頭おかしい奴がいるよ・・・・とか思ってるっしょ。

いや、マジダッテ、マジなんですよ




あえて言おう

俺の薦める漫画にハズレなし!







注:薦める相手によっては、漫画を選びます
好みってあるよね〜俺は特にえり好みしないけど。
ISBN:4107712370 コミック 浅田 有皆 新潮社 ¥530

俺のバイブル

これが無ければギターを使ってフリースタイルラップやろうなんて思わなかったと思う。
俺はかなり好きなタイプの漫画。
ISBN:4758050201 コミック 上田 信舟 一迅社 ?580

ここしばらくは書くことも無いので
妹の持ってる漫画を紹介しようと思います

我が妹は本当に我が妹なのかと思うくらい面白いものを見つける才能が無いです。
世界を面白くするきも無いみたいですし。
いや普通ってことは素晴らしいですけどね

第一弾はDAWN

これは変なウィルスに感染した高校生がその力を使って同じウィルスに感染した奴らを殺しまくるお話です。
昔バーズって雑誌でバグって漫画があったんですけど、それに萌えを追加して話のレベルを下げた感じ。

女性受けしそうな絵ですしね、バグは本当にキモかった。

とりあえず4巻まで出てます。
お勧めはしません。
ただ、妹が持ってる漫画の中では面白い方です。

ヒロインの性格はかなり良いです、理解ありすぎ。
仮面ライダーアギトのギルスにもあんな彼女さんがいてくれれば

あーあー駄目だ駄目だ
感染 変身 異形 のいずれかに該当する話だと仮面ライダーと比べてしまいます。

結論:買って読むほどじゃない、買うなら掲載雑誌のほうをどうぞ

サナギさん 1 (1)

2006年9月11日 読書
ISBN:4253210112 コミック 施川 ユウキ 秋田書店 2005/07/08 ¥410

本日買いました。。。。

(*_ _)人ゴメンナサイ
菊四さま

サナギさんを舐めてました
はい

たしかに
ぶっちぎりです

久しぶりに声出して笑うマンガでした
二巻一気に買うべきだった

「カニずくしってカニカマばっかじゃないか」
「カニパンもあります」

には本当に完敗です

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